06:あ
































「いや〜、面白かったなぁ」


「ホントホントVv」


オレンジ色の髪と栗色の髪を揺らしながら楽しそうに廊下を歩く二人組、ラスティ・マッケンジーと

深紅の軍服を纏ったこのエリートパイロットたちは、艦内でもかなり有名ないたずらっ子だった。

今日も勝利の笑みを浮かべて歩く二人。


「やっぱりイザークって、からかい甲斐あるよね〜Vv」


の言葉に、ラスティもうんうんと頷く。


「後が怖いけどね〜」


「確かに。でも今日のは傑作だったわ」


は今日のことを思い出した。

散々笑ったが、また笑いが込み上げてくる。


「イザークも、談話室なんかで寝てるから、あんなことになるのよね〜」


「そうそう。全然起きないしね〜」


談話室で無防備に寝ていたイザークは、二人の手によって髪を綺麗に編み込まれ、化粧までばっちりされた。


「異様なまでに似合ってたよね」


「うん。カメラが無くて残念だったなぁ」


ラスティが心の底から残念そうに呟く。

あんなイザークの姿、二度と拝めないだろう。

笑い声でようやく起きたイザークの間抜け面も、最高に面白かった。


「あれ?でも、何か忘れてない?」


は、ふと何かが心に引っ掛かった。

何か、わりと重要なことを忘れているような気がする。


「う〜ん、何だっけ?」


ラスティも思い出せないらしい。

しきりに頭を振って思い出そうとしている。


「えっと、確か起きたイザークがものすご〜く怒って……」


追い掛け回されたのだ。鬼の形相で。


「で、けっこう追い詰められて逃げられなくなって〜」


ラスティがの後を継いで言葉を紡ぐ。


「それで、仕方ないから生贄を差し出して逃げたんだっけ」


『絶対後で助けるから!』と叫んで、生贄の背中をイザークに向かって蹴りつけたのだ。

生贄にイザークが気を取られている隙に、二人は逃げおおせた。

先程まで一緒になって笑っていた生贄の顔が、イザークに捕まり恐怖の表情に染まる姿を思い出す二人。




























憐れな生贄の名は、ディアッカ・エルスマン。






























「「あ」」


































ディアッカ、忘れてた。





























遠くから、ディアッカの悲痛な叫び声が聞こえたような気がした。



































+++あとがき+++
憐れディアッカ(笑)
短くてごめんなさい;;
ラスティのキャラが解からない…。
一話でセリフも無く死んだんだから当たり前ですが。
他のサイト様の影響受けまくりです;;
…こんなんでよろしかったでしょうか?

こんな駄文をここまで読んで頂き、ありがとうございました!